皆さん、こんにちは。「月刊 社労士受験」編集部です。
前回は、平成22年度試験の選択式についてお話しました。
今回は、つづいて択一式についてお話したいと思います。
【労働基準法・労働安全衛生法】
出題のレベルとしては、例年とあまり変わらないものだと思います。
今年も労働基準法では、具体的な事例を用いて、
労働基準法違反であるかどうかを判断させる問題が多く出題されていました。
やはり条文の解釈を理解するという基礎学習が重要ですね。
労働安全衛生法は、頻出箇所である「安全衛生管理体制」や
「安全衛生教育」からの出題であり、あまり難易度の問題はありませんでした。
【労災保険法】
今年の労災保険では、例年と違った形での出題がありました。
(問3、問4、問5、問6です。)
1肢ごとに正誤を判断するのではなく、
ひとつの問題に対して5つの選択肢の中から正しいものを選ぶという形式です。
過去にも何度かこのような形式の出題がありましたが、
4問連続してというのは初めてですね。
これからはこのような出題形式が増えるかもしれません。
しかし、基本は一緒です。
基本事項を正しく理解できていれば慌てることはありません。
【雇用保険法】
基本手当をはじめとする保険給付に関する事項を中心に出題され、
基本的なレベルの問題が多かった思います。
法改正からの出題などもあり、十分予想できる範囲からの出題でした。
【労働保険徴収法】
今年は、計算問題は出題されませんでしたね。
延納、特別加入、メリット制、督促など、重要事項といわれている部分を
しっかり学習していれば得点できるレベルの問題でした。
また、改正された延滞金からもしっかり出題されていました。
延納については、具体的な日付を用いて、
その正誤を判断させる問題が出題されました。
普段から具体的な日付で考えることができるように訓練しておきましょう。
【労働一般】
5問中4問が労働経済白書や各種統計からの出題でしたので、
かなりレベルが高かったと思います。
唯一労働関係法令から出題された労働契約法に関する問題は、
ぜひとも正解しておきたい問題です。
【社会一般】
社会保険関係法令から4問、医療保険の沿革から1問という出題構成でした。
例年、難易度が高い労働一般をフォローするため、
社会保険関係法令はできるだけしっかり学習しておきたいですね。
労働一般とあわせて何とか4点はとっておきたいレベルの問題でした。
【健康保険法】
最近の健康保険法の択一式では、「えぇ〜」と驚くようなところから出題される
マニアックな問題が出題されていましたが、今年はまとも(?)な問題ばかりでした。
合格するためには6点はとっておきたいレベルだと思います。
ただし、問2については、8月27日に試験センターから発表があったように
正解なしで受験生全員が正解となりました。
【厚生年金保険法】
以前は、難関とされていた厚生年金保険法ですが、
最近は難易度が下がってきています。
また、しっかり日本年金機構に関する問題も出題されていましたね。
問題は問10です。AとBの複数回答ということになりました。
選択肢Aの問題文中に、
「・・・夫(国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有するものに限る。以下同じ)・・・」
という記述があり、
夫が遺族基礎年金の受給権者になることはありえないので、誤りとされました。
う〜ん・・・。こういっては何ですが、受験勉強の初心者レベルの間違いですね。
選択肢Bは明らかに誤りの問題です。
【国民年金法】
国民年金法では、2問も訂正された問題がありました。
まず、問7について、CとEの複数回答となりました。
選択肢Eの問題文は次の通りです。
「日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の任意加入被保険者が、
日本国内に住所を有しなくなった日に第2号被保険者に該当するに至ったときは、
その日に第1号被保険者の資格を喪失し、その日に第2号被保険者の資格を取得する。」
「第1号被保険者の資格を喪失し・・・」ではなく、
「任意加入被保険者の資格を喪失し・・・」でなければなりません。
選択肢Cの内容が明らかに誤りなので、正解Cとしたかったのでしょうね。
そして、問10です。Aを正解とするべきところ、Aにも誤りの記述があり、
正解なしということになりました。
選択肢Aの問題文は次の通りです。
「死亡一時金を受けることができる遺族は、死亡した者の配偶者、子、父母、
祖父母または兄弟姉妹であって、その者と生計を同じくしていたものである」
「孫」が抜けてます。
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今年の択一式試験は、飛びぬけて難しい科目はなく、
強いて言えば一般常識(特に労働一般)が難しかったといえるのではないでしょうか。
出題ミスが4問もあったというのがショックですね。
こういうことがあると、真面目に学習してきた受験生ほど惑わされてしまい、
時間がなくなるとか、他の問題にも影響してしまいます。
来年度は、このようなことがないよう、祈りたいです。